2020年の一年間を振り返り、コロナ禍の一年であっても出来た事は何か?、やろうとしても出来なかった事は何か?、我々に足りていない事を誤魔化さないできちんと検証しておく必要がある。2020「輪」~Connect~というスローガンを掲げてスタートした。2017年からの3期連続全国ベスト8入りというチーム力基盤を支えてき主力選手6人が卒業し、今季は大幅な世代交代が必要な転換期となった。昨年からのスタメン級選手は、四年ではFW梅木、井上、GK真木、SB前野、スーパーサブ今田の五人が、三年では田中、倉員、阿部の三人だった。つまり、前年度までの守備力の中心CB2枚、ボランチを誰が務めるのか?、得点力有るFW、MFの穴がどう埋まるか?がチーム作りのカギ(課題)であった。しかし、大学サッカー界では、7月末までの公式戦は全て中止となる状況下で、J内定者の梅木、井上の試合出場機会を確保する為、3〜7月は強化指定選手制度を使いJクラブでの活動を優先的に行う配慮を決断した。結果的に二人は、大学生としてJリーグ公式戦にデビューしてプロの舞台に立つ貴重な経験を積んだ。しかし、残されたチーム作りは、予想以上に停滞し上手く進まない現実と直面していた。四年生のリーダー(主将、副将)不在の中、守備陣の要CBやボランチの経験不足を補う練習試合が出来ないまま、全く未知数の状態で天皇杯公式戦に突入していった。天皇杯全国二回戦の鹿屋体育大戦では、1-1から後半最終盤の決定機を逃し、延長戦ではDF陣が致命的ミスを連発して結局1-4の惨敗。四年生としての日常の練習姿勢、チームが苦しい時の団結力、リーダーシップ力不足、決定力不足、守備陣の要が決まらない事がまさに結果にそのまま反映されていた。続いて10月開幕(後期のみ 11試合)となったリーグ戦では、4節共立大戦で初黒星、9節文理大戦で2敗目。最終節クラシコ鹿屋体育大戦3-3で、8勝1分2敗。リーグ戦を通して試合運びの不安定さ、安易な失点や肝心な勝負どころでの決定力不足が改善出来ず、目標だったリーグ戦4連覇を最終節の目前で逃してしまう悔しい結果となった。今季トップチームでは連覇を逃し、九州内タイトルを失うことになったが、アイリーグ参戦A2は、一二年のみで構成された若いメンバーがアイリーグ九州を無敗で優勝し連覇した。更に、九州新人戦においても決勝PK戦を制し念願の初優勝という結果を出して全国大会出場権を得た事が来季への布石になった唯一の成果と言える。また、コロナ自粛期間中から活動を継続した成長戦略部は、西元部長や三家本企画部リーダーを中心にオンラインミーティングや就活セミナーを開催。そして、スタジアムでの開催決定から、わずか準備期間3週間で立派に運営してくれた「九州学生クラシコ」では、特設サイト、クラウドファンディング、Live配信、地域交流応援PV等々の前例の無い新しい取り組みに果敢に挑戦してくれました。コロナ禍ではあっても、部員相互の繋がり「輪」を体現した素晴らしい取り組みだった。また、アイリーグ九州でのBチームの健闘ぶりも称えるべき素晴らしい取り組みだった。結果的に全国大会ベスト 16という結果で終えた2020シーズンだったが、福大が来季以降も8強をベースに4強入りを目指すには、明らかに現状では力不足であり、選手個々の意識レベルを高めて、チーム力を向上させていく必要があることを痛感しました。四年生の皆さんには、各自の進路先、フィールドでのご活躍をお祈りします。四年間、ご苦労様でした。