競泳の池江璃花子さん(現在、日本大学2年生)が、5月18日に自身の写真と共にメッセージ動画を発信した。
昨年2月に突如、白血病を発症して入院生活10ヶ月、抗がん剤治療をして抜け落ちた髪はまだ短く、体重も10キロ減り、肩や腕、太腿の筋肉量は痛々しいほどに痩せ細っていた。
しかし、そのカラダや髪型を勇気を持ってさらけ出し、アスリートや同じ病気で苦しむ仲間たちに向かい、熱いエールを送った。
”This is Me !“
『ありのままの私を見て!』というタイトルに、スポーツが持っている、本当の強いチカラを感じた。
現在世界的なコロナ禍により目標とする大会、練習、仲間たちとの日常は失われ、スポーツが思うように出来ない状況が続いている。
不満や不安、怒り、焦り、悲しみなど多くのアスリートの心は皆傷ついている。
しかし、ちょうど一年前に日本記録🇯🇵 (19種目)を持つ最強女子トップスイマーは、病魔との壮絶な闘いに挑んでいた。
そして、ようやく406日ぶりに念願のプールへと帰って来た。
絶頂期のトップに立つ覇者がどれだけの絶望感や悲壮感と闘っていたのかと思うと、まだ十九歳だが、人としての逞しさや強さに圧倒されてしまう。
過去の栄光や賞賛など、全てを一度失い、ドン底まで堕ちたからこそ見えてきたものとは何だったのか?
彼女の口からは、「恥ずかしいことなんかない!全ての出来事には意味がある。『使命感』を持って前に進みたい。」という言葉が語られた。
『私の姿から、アスリート仲間や水泳関係者だけでなく、同じ病気で苦しむ方々に小さな希望を届けたい。私は、絶対に諦めない。どんなトンネルにも必ず出口はあります。前を向いて歩いていきます。』と、明るく語っています。
我々サッカー部も、まだ試合日程や練習再開の目処ははっきりしない日々が続いていますが、与えられた状況に不平や不満ではなく、きちんと立ち向かい、逃げずに明るく前に進んで行きたいと思います。
”This is My Team !” と、何年経っても誇れる姿で今を闘い抜き、最後にチームで最高の勝利を掴みましょう!
『頑張ろうニッポン!、ガンバレ、池江璃花子、頑張ろう、福大!。』
福岡大学サッカー部監督 乾 真寛