今回選手日記を担当させていただきます。
福岡大学サッカー部1年の木實大翔です。
長く拙い文章ではありますが最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
「言葉の力」
これまでの人生で、自分はたくさんの「言葉」に支えられ、救われながら生きてきた。
一見、当たり前で綺麗事のように聞こえるかも知れない。
しかし自分は「言葉」には
人を助け、導き、時には奮い立たせる力があると
強く感じている。
自分が言葉を大切にしている理由を書く前に、
まずは自分の今までについて書こうと思う。
自分がサッカーを始めたきっかけは兄の影響だった。
幼い頃、兄がサッカー教室に入っており、兄が楽しそうにサッカーをする姿を見て、いつの間にかその輪の中でサッカーをしていた。また、コーチの「上手い！」という言葉が嬉しくて、夢中になっていた。
そこから小学校低学年、高学年とそのコーチのクラブの元でサッカーをし、2つ上の学年で兄と一緒にプレーをしたり、自分の代ではキャプテンをさせてもらったりとたくさんの経験を積ませてもらった。
今でも本当に感謝している。
中学では、セレクションの末、運良くロアッソ熊本ジュニアユースで活動することができた。
そこで自分のサッカーに対する考え方や、取り組み方がガラリと変わった。素晴らしい仲間と共に、高いレベルの中、とても濃い3年間を過ごすことができた。
しかし、中学から高校に上がるタイミングでユースに昇格することはできず、兄が通っていた熊本商業高校に進学した。
そこで、自分が「言葉」を大切にしようと思うきっかけを与えてくれた、魔法の言葉を使う人に出会った。
それは、自分の恩師であり、
1番お世話になった時田監督である。
高校に入学してから、サッカー部の新入生だけのミーティングに参加した際に、衝撃を受けたことを今でも覚えている。
場所はグラウンドの外にある朝礼台。
監督が朝礼台の階段部分に座り、それを囲むように体育座りで、円になって話を聞いた。
何より初めに驚いたことは、その話の長さである。
学生服のズボンの分厚い生地で、アスファルトの地面に座り、何分間あったかは覚えていないが、ミーティングの後に、お尻にアスファルトの型がくっくりついて、手と足の先が痺れていたことは鮮明に覚えている。
そんな長い話の中で、自分の人生を変えたと言っても過言ではない程の言葉がある。
それは
「今までに、こいつには絶対敵わないな、あいつには負けてきたな。って思う奴らを、気がついたら追い越して、蓋を開けたら、俺たちの方が上にいたな。って思えるくらい濃い3年間にしような。」
この言葉を聞いた時に、この高校を選んで良かったなと心の底から感じた。
自分自身、中学時代ユースに昇格することができなかったり、全国出場決定戦でPKで負けたりと悔しい思いをたくさんしてきて、その言葉が自分と重なった。
悔しい思いをする度に、自分より優れた選手の存在に対して、憧れているだけの自分がいて、いつの間にか届かないと勝手に勘違いしていた自分がいた。
しかし、監督がかけてくれたこの言葉と出会ってから
改めて3年間の全てを懸けてサッカーに取り組もうと決意した。
監督は練習終わりに、ほぼ毎回平均30分程度、自分たちに向き合い話をしてくれた。初めは練習終わりに長くて、きついと思うこともたまにあった。
本当にたまにである。
1年、2年、3年と時間が経過していくと共に自分の中に、監督の言葉の重さが伝わるようになった。
その結果、
高校として27年ぶりに県大会を優勝し、
九州大会に出場することができた。
また、27年ぶりに選手権決勝戦を戦う事もできた。
監督がよく言っていた言葉がある
「素直に、謙虚に、直向きに、そして自分らしく」
今振り返ると、
監督の魔法にかけられ続けた3年間だった。
監督の言葉や、仲間の言葉に救われ、支えられ、奮い立たたされてきた3年間だった。
自分の人としてのベースが造られたのも、高校時代に素晴らしい仲間と、監督の元で切磋琢磨してきたからであると思う。
そして、福岡大学に進学させて頂いた。
きっかけは、練習参加をさせて頂いた際に、
本気の日常を肌で感じたからである。
練習生として参加した自分に対しても、他の場所とは違い、たくさんの言葉をかけて頂いた。
本気の監督やコーチと本気の選手が、プレーでも言葉でも高いレベルの中で、本気の日常を積み上げている事を感じ、この環境でプレーし、活躍したいと強く思った。
大学に入ってからも、魔法の言葉をかけてくれる人に
たくさん巡り会えた。
監督、コーチ、先輩方。
練習終わりの締めの話やミーティングで1日1日の積み上げの大切さを教えてくれる監督やコーチ。
いつも自分と積極的にコミュニケーションをとってくれて、アドバイスをしてくださる先輩。
そして日々、切磋琢磨して高め合ってくれる仲間。
本当に恵まれた環境の中で、サッカーができていることを実感する。
熊本に帰省した時も、
いつもあまり自分に興味なさそうな兄がかけてくれる言葉や、家族からの言葉に何度も救われてる。
だからこそ、
次は自分が活躍して、魔法の言葉をかけてくれた全ての人に恩返しをしたい。
そしていつの日か、言葉で人の心を突き動かす事ができるような存在になりたい。
しかし、実際には大学に入ってから、怪我を繰り返してしまい、まだ何も思うような結果を残すことができていない。
もう半年が過ぎようとしている。
焦らず、落ち着いて。
でも常に熱い魂を持って。
今まで支えてくれた人たち
いつも支えてくれる家族のために。
達成するために言葉で書いておきます。
今、自分よりも活躍し、
人としても、サッカー面でも尊敬している人たちを、4年間で必ず追い越してみせます。
長い文章でしたが
最後まで読んで頂きありがとうございました。
選手情報はこちら
